【第4回】マイカーローン(自動車ローン)の本審査に落ちる確率は?通過するためのコツを紹介
本記事では、マイカーローン(自動車ローン)の本審査に落ちる確率を解説するとともに、本審査に通過するポイントも併せて紹介するので、これからマイカーローン(自動車ローン)の利用を考えている方は参考にしてください。
この記事は約12分30秒で読むことができます。
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1. マイカーローン(自動車ローン)の審査の特長
マイカーローン(自動車ローン)とは、目的別ローンの1つで、主に車を購入するための資金を融資してもらえるローン商品です。資金使途は、主に車の購入費用ですが、商品によっては「車の免許取得費用」や「車検費用」などに利用できるものもあります。
そして、どのマイカーローン(自動車ローン)も利用するには審査に通過する必要があります。マイカーローン(自動車ローン)の審査は仮審査と本審査の2種類があり、両方に通過しなければなりません。
仮審査の結果は早ければ即日、遅くても1週間程度で分かります。本審査にかかる時間はマイカーローン(自動車ローン)の種類によって異なります。基本的には1週間~2週間程度かかるので、手続きは前もって進めておくことが大切です。
1-1 仮審査とは
マイカーローン(自動車ローン)の仮審査は、申込みと同時に行われる簡易的な審査です。申込時には、本人確認書類と合わせ、年収や勤務先、勤続年数、他社からの借り入れ、借入希望額などを申告します。簡単な審査のため、提出書類が少ない点が特徴です。
仮審査はその申告内容を元に、本当にこの方にお金を貸しても大丈夫かどうかの「返済能力」を審査します。また、仮審査を行うことにより、借入可能額の目安が分かるというメリットがあります。仮審査の結果は即日~1週間程度で分かることが多いです。
ちなみに信用情報機関への照会は、仮審査の時点では行わないケースが多くみられます。
2. マイカーローン(自動車ローン)の審査に落ちる人の数
マイカーローン(自動車ローン)を提供している金融機関では、どのくらいの人が審査に落ちているのか、審査通過率はどの程度なのか、そういったことは明記しておりません。
ただ、マイカーローン(自動車ローン)の審査通過を手助けするGlobal Mobility Service株式会社によると、毎年200万人マイカーローン(自動車ローン)の審査に落ちているとされています。マイカーローン(自動車ローン)の審査通過は当たり前のことではなく、毎年審査通過できない人が数多くいることがわかります。
ただ、仮審査で年収や勤務体系などで嘘偽り無く申告し通過していれば、本審査では審査通過できる可能性は高いでしょう。
3. 仮審査と本審査にかかる日数は?
一般的に銀行や信用金庫などの金融機関が提供するマイカーローン(自動車ローン)の場合、仮審査に1日から2日程度、本審査に6日から7日程度かかるため、約1週間と考えておけばいいでしょう。長い場合は2週間程度を要することもあります。
通常、仮審査の結果は3ヶ月程度有効です。また、仮審査では見積もり書等は不要なため、車の購入を検討し始める段階で申込を行うことで余裕を持った手続きができるでしょう。
4. マイカーローン(自動車ローン)の審査で見られるポイントは?
マイカーローン(自動車ローン)の審査でチェックされる、重要なポイントについて解説します。
4-1 カードローンや住宅ローンなどの返済状況
返済中のローンがほかにある場合、返済状況に問題があるとマイカーローン(自動車ローン)の審査に落ちることがあります。さまざまなローンの返済状況はCICやJICC、KSCといった個人信用情報機関に登録され、金融機関は必要なときにその情報を参照できるのです。
クレジットカードの分割払い、携帯端末の分割払いなどもチェックされることがあるため、毎月確実に返済しておきましょう。
また信用情報は開示請求をすれば自分でも中身をチェックできます。1回あたり1,000円の有料サービスとなりますが、ローンを申込む前にチェックしたいときは利用してみましょう。
4-2 他社での借入残高や利用可能限度額
返済状況に問題がなくても、抱えている他社の借り入れが多額だというだけで、審査に落ちることもあります。具体的には、返済比率という数字で判断されます。
- 返済比率=1年間の返済額÷年収(税込)×100
例えば年収500万円の方が年間で100万円を返済する場合、返済比率は100万÷500万×100で、20%となります。目安として、返済比率が30%以上だとローン審査に 通りづらくなり、40%以上ではかなり難しくなる傾向があります。
また、この返済比率は、カードローンや教育ローンなど、マイカーローン(自動車ローン)以外も含めて計算する必要があることにも注意しておきましょう。
4-3 年収や雇用形態などの属性
返済能力があるかを確認するため、年収・雇用形態・勤続年数といった申込者の属性も重要な項目です。一般的には、正社員など安定した雇用形態のほうが審査で有利になります。
しかし金融機関によっては、パート・アルバイトでも申込み可能としている場合もありますので、申込資格を確認してみてください。
5. 仮審査に通れば必ず本審査に通るというわけではない!審査に落ちる要因は?
せっかくマイカーローン(自動車ローン)を申込んだのに、審査に通らないことももちろんあり得ます。その要因について詳しく見ていきましょう。
5-1 仮審査に落ちる要因
本審査の前の仮審査でも、借り入れがNGと判断されてしまうことがあります。
5-1-1 年収が低い
そもそも借りようとする金額に対し、年収があまりに低いと当然審査に落ちる原因となります。例えば年収200万円の方が、1,000万円のローンを借りることは難しいでしょう。
返済比率が30%を上回ると、審査で落ちる可能性が高くなります。また毎月の返済額として、月収の20%以下であることも望ましいです。
5-1-2 フリーターや自営業者などの属性
ローンを申込むとき、勤務先・勤続年数なども申告することになります。これも返済能力があるかを判断する材料となり、いくら年収が高くても、職が不安定だと判断されることで審査に落ちる要因になることもあります。
審査でチェックされる雇用形態は、安定しているとみなされる形態のほうが有利です。
大企業・官公庁といった勤務先なら審査で有利になります。
不安定な職種とみなされやすいのは、フリーターや自営業者などです。また、契約社員・派遣社員といった非正規労働者も審査に通りづらい可能性があります。
5-1-3 勤続年数が短い
勤続年数が短いと、一般的にはまだ職場になじんでいないと判断されます。ローンの申込者が職場との相性が良くないと、短期間で退職して収入が減る可能性があります。
よって金融機関側は、勤続年数が短すぎると返済が滞るリスクがあると判断するのです。勤続年数は最低でも1年以上、できれば3年以上あることが望ましいです。
5-2 本審査に落ちる要因
事前審査で大丈夫だと判断されても、肝心の本審査で落ちてしまうこともあります。以下のようなケースに当てはまらないよう、注意してください。
5-2-1 過去に金融事故を起こした
金融事故とは簡単にいうと、返済が遅れたり滞ったりしてしまうことです。その後の債務整理などの情報も含まれます。
クレジットカード、カードローン、住宅ローンなど、借り入れの返済で金融事故を起こすと、信用情報に記録されます。
金融機関は審査の際に申込者の信用性をチェックするため、個人信用情報機関を通じて、信用情報の内容を確認します。金融事故があったことが確認されると、まず審査に通ることは難しいでしょう。
個人信用情報にまとめて記載されますから、申込みしようとしている金融機関でない他社の借り入れについても審査通過が困難になります。金融事故の記録が残っているかぎり、ローンを組むことはできません。
記録が残る期間については、事故の内容や信用情報機関によって異なりますが、おおむね5年~7年です。
5-2-2 借入金額と収入の比率が適切でなかった
希望する借入金額に対し、収入が低いと審査に通る可能性は低くなります。例えば年収200万円の方が、800万円の車を全てローンで買おうとしても、審査に通ることはほぼありません。
金融機関は融資する立場として、年収と借入金額のバランスをチェックし、返済が問題なくできるか見極めます。先ほど解説した返済比率を、30%以下に抑えることで審査が通りやすくなります。
返済比率を低くするには、年収を高くするか借入金額を低くする必要がありますが、年収はすぐに増やせないことが多いでしょう。よって購入車種を見直して安いものに変更する、頭金を多く用意するといった工夫が必要です。
5-2-3 属性がスーパーホワイト
スーパーホワイトとは、後払いの利用実績がまったくない方のことです。つまりクレジットカード、ローン、携帯端末の分割払いなどを利用したことがない方です。
名称からポジティブな意味合いに受け取る方もいるかもしれませんが、実はまったく逆で、審査に通りづらくなる一因となります。
後払いを利用すると、 個人信用情報機関に情報が保存されます。しかし後払いをしたことがないと、利用実績がないので、金融機関としては返済能力があるのか見極めることができません。
返済能力があるのかどうか得体の知れない方よりも、これまで何回も返済してきた実績のある方のほうが審査に通りやすくなるのです。
加えて、スーパーホワイトは年齢を重ねているほどさらに不利になります。20代の前半であれば、クレジットカードなどを作ったことがない方が多いため、基本的に問題視されません。
しかし40代になってもスーパーホワイトとなると、何か訳アリなのではないかと疑われる可能性が高くなります。
スーパーホワイトにならないためには、何らかの後払いサービスを利用するしかありません。クレジットカードは年会費無料で発行できるものも多いので、利用してみてはいかがでしょうか。
なお履歴について、金額の大小は問われません。毎月少額の利用でも、長期的に続けていくことで利用実績ができるので、1年以上の利用を続けることで信頼性を上げることができます。
5-2-4 ローンを複数組んでいる
個人信用情報機関の情報から、ローンを複数利用していることが分かると審査で不利になることもあります。他社の借り入れが多いと、お金に困っているのではないかと返済能力を疑われる要因になるからです。
また、ローンの申込みも個人信用情報機関に残るので、多重申込みも審査で不利になります。すでに他社で審査落ちしている点が不利になり、多く申込みすぎていると無理をしていると受け取られてしまうこともあります。
同時期に申込むローンは、2社~3社までにしておくことが望ましいです。
5-2-5 申告情報を偽った
ローンの申込みで、年収・勤め先・勤続年数など、申告情報を偽るのはご法度です。自分を良く見せるためにこれらの情報を偽る方もいるようですが、審査に通りにくくなるので止めておきましょう。
また氏名・生年月日など、基本的な情報に誤りがあることも審査で高いリスクとなります。本人ならまず間違えない項目なので、第三者が勝手に申込みをしていると疑われるためです。
さらに注意しておきたいのが、電話番号やメールアドレスの記入間違いです。これらの記入ミスがあって連絡が取れなくなると、わざとでなくても審査落ちになる可能性もあります。
記入ミスによる審査落ちは非常にもったいないので、内容に間違いがないか慎重に確認しましょう。
5-2-6 在籍確認がとれなかった
在籍確認とは、申込時に申告している勤務先に間違いなく籍があるかを確認することです。
在籍確認は基本的に電話で行われ、電話をする際には金融機関の名前を出さず、個人名でかけてくれるなど配慮をしてもらえます。本人が電話に出れば、それで在籍確認は終了しますし、仮に打ち合わせなどで電話に出られない状況だった場合は、電話を受けた方が「○○はただいま打ち合わせに入っております」などと回答すれば、在籍確認ができたことになります。
在籍確認を行う目的は、申告している勤務先を退職している可能性などを確認することにもあります。
また、電話を受けた方が申込者本人のことを認識しておらず、「そのような者はおりません」と回答したり、申告した電話番号が間違っていて在籍確認が取れなかったりした場合は、本審査に落ちる可能性があるため注意が必要です。
5-2-7 仮審査のときよりも審査に不利な状況になった
申込みした直後に退職もしくは転職したり、返済を忘れて延滞を引き起こしたりすると、審査に不利に働きます。
金融機関は審査において、申込者の返済能力を判断します。そのため、申込後に退職もしくは転職を行うと、今後もまた転退職を繰りかえすのではないかと考え、安定した収入が望めない、つまり「返済能力に問題がある」と認識されてしまいやすいです。
また、申込み後に延滞などの信用事故を起こした情報は、信用情報機関への照会時に判明します。「お金を貸して欲しい」と申込んだ直後に延滞を起こすような方に融資を行う金融機関はまずありません。融資を行っても返済してもらえない可能性があるとみなされ、審査に落ちる可能性が高くなります。
そのほか、仮審査のときに申告した借入希望金額を高く設定するといった行為も、審査に落ちる原因になるので、そのようなことはしないよう注意してください。
6 審査に落ちることが不安なら他の選択肢も
これまで述べた審査に落ちる要因に対し思い当たる点がある場合には、マイカーローン(自動車ローン)以外の選択肢も検討しましょう。6-1 ディーラーローン
ディーラーローンはマイカーローン(自動車ローン)よりも金利が高い傾向があります。さらに購入した車の所有者は、ローン返済が完了するまでは自動車販売店となります。返済の途中で買い替え・売却をしたい場合は手続きが複雑になる点に注意が必要です。
ディーラーローンのメリットの1つは審査手続きが簡潔であることです。
ディーラーローンは申込みのときに必要な書類が少なめで、審査結果もその場ですぐに出るため、マイカーローン(自動車ローン)よりスピーディーです。
また審査難易度に関しても、銀行系マイカーローン(自動車ローン)よりも低いとされています。銀行系マイカーローン(自動車ローン)の審査に落ちてしまった方でも、ディーラーローンの審査なら通ることもあります。車の販売に必要な手続きにもなりますので、カーディーラーの担当者が真摯に相談に乗ってくれることでしょう。
6-2 自社ローン
自社ローンとは、中古車販売店が提供する独自の支払方法で、具体的には、信販会社を通さず、分割払いに対応する方法です。金利のかわりに分割手数料が必要になる点からも、厳密にはローン商品ではありません。なお一般的に、分割手数料の負担はディーラーローンの利息負担よりも大きくなります。
自社ローンの審査基準は販売店によって異なりますが、多くの会社で、マイカーローン(自動車ローン)が利用できない方をターゲットに積極的な広告宣伝を展開しています。そのため、ディーラーローンよりもさらに審査が通りやすいでしょう。
ただし、契約内容が販売店によって異なるケースが多いため、利用にあたっては契約内容をしっかりと確認することが大切です。
6-3 どの選択肢がおすすめ?
3つの借り入れ方法の違いは以下のとおりです。
マイカーローン(自動車ローン) | ディーラーローン | 自社ローン | |
---|---|---|---|
金利・分割手数料 | 低い | やや高い | 高い |
車の所有者 | 本人 | 自動車販売店 | 自動車販売店 |
審査スピード | やや遅い | 早い | 早い |
審査難易度 | やや高い | やや低い | 低い |
どの選択肢にもそれぞれ特徴があり、メリットそしてデメリットがあります。忘れてはならないのは、借りたお金を無理なく返済できるかを判断し、決めることです。そのためには、借入金額と金利、返済期間を基にシミュレーションを行って、どの借り方であれば無理のない返済が可能か判断しましょう。併せて、申込みから融資までの期間も考慮する必要があります。
7. マイカーローン(自動車ローン)の本審査に落ちる確率を下げる工夫とは?
マイカーローン(自動車ローン)の審査に通過する可能性を上げるために、工夫できることを紹介します。できるものから少しでも実践してみてください。
7-1 頭金を用意するなどして借入金額を減らす
審査に通りやすくするためにできることの1つは、ローンの借入金額を減らすことです。そのために、頭金を用意しておきましょう。
頭金を多めに用意すれば、ローンの総額が減り、毎月の返済額も少なくなります。無理なく返済できるとみなされれば、審査に通過する確率が高くなります。
用意する頭金の目安は、最低でも購入価格の10%からで、一般的には20%~30%くらいが相場です。
それでもなお審査に通らない場合、車種選びを見直してみましょう。購入しようとする車が年収に比べて高すぎる可能性があります。
7-2 連帯保証人を立てる
申込内容では審査に通りづらい場合、連帯保証人を立てることで審査が通過しやすくなることがあります。
連帯保証人とは、万が一本人が返済できなくなった場合、本人のかわりに支払いをする方のことです。 住宅の購入、各種融資などで連帯保証人を求められることがあります。マイカーローン(自動車ローン)の場合、基本的には連帯保証人はいりません。
しかし、申込者の年収・年齢・雇用形態などにより、やや返済能力に不安があると判断された場合、連帯保証人を立てることで信頼性が上がることもあります。ただし本人の信用性があまりに低い場合、連帯保証人を立てても審査に落ちることがある点は理解しておきましょう。
連帯保証人は誰でもなれるわけではなく、以下の条件を求められます。
- 20歳以上65歳未満の成年
- 安定・継続した収入がある(年金以外)
- 信用情報に問題がない
- 反社会的勢力でない
- 多重債務者でない
保証人には親や配偶者といった親族を立てるのが一般的ですが、以上の条件に当てはまっているかをチェックしましょう。例えば親が高齢で年金暮らしの場合、連帯保証人にはなれません。
7-3 審査中に転職しない
審査中の転職・離職はやめておくのがおすすめです。在籍している会社が申込みをしたときと違うと、嘘の申告をしたと判断されてしまうことがあります。
金融機関は現在勤めている会社を前提に評価しますが、ローンの支払い開始時には、転職後の会社収入が基になってしまいます。よって金融機関としては、当初の話と違うと判断するのです。
虚偽申告とみなされると、ローンの契約解除、一括での返済を求められることもあります。非常に悪質だと判断された場合、刑事罰になる可能性もあります。
どうしても審査中に転職することになった場合、審査が終わるのを待たずにすぐ金融機関に連絡を入れておきましょう。迅速に連絡を入れることで、金融機関からの信頼の維持につながります。
7-4 仮審査を受ける
本審査の前に、仮審査(事前審査)を受けることもおすすめです。本審査に通りそうか、いくら借り入れができるのかが事前に分かります。
購入車種が具体的に決まっていなくても仮審査を受けられるマイカーローン(自動車ローン)もあります。「どれを買うかまだ決まっていないけれど、大体このくらい借りたい」と考える方も仮審査に申込めるので便利です。
ただし仮審査だからといって、適当な情報を申告しないようにしましょう。本審査に通るかどうか見当をつけるのが目的なので、正確な情報なしで申込みしては意味がありません。
7-5 不動産担保を利用する
マイカーローン(自動車ローン)は原則として担保および保証人は不要ですが、所有不動産を担保とする不動産担保ローンを利用することで、借入希望金額まで借りられる可能性があります。
不動産担保ローンとは文字どおり不動産を担保にお金を借り入れる方法で、万が一返済できない状態になったときには担保としている不動産を売却し、その売却資金を返済にあてる仕組みです。資金使途が原則自由な商品が多くマイカー購入資金にも利用することができます。貸し倒れのリスクを抑えられるため審査に通る可能性が高くなります。
ただ、返済が滞ると不動産を失ってしまう可能性があることには十分注意が必要です。
7-6 マイカーローン(自動車ローン)以外のローンに同時期に申込まない
カードローン、住宅ローン、教育ローンといった、マイカーローン(自動車ローン)以外のローンは同時に申込まないようにしましょう。たくさんのローンを申込んでいることが信用情報で判明すると、金融機関は申込者がお金に困っているのではないかと疑います。
申込情報が信用情報機関に登録される期間は、おおよそ6カ月です。もしほかのローンを申込んでいた場合、マイカーローン(自動車ローン)を申込むのは6カ月後以降のタイミングが望ましいです。
7-7 ほかのローンの返済を進める
返済比率を下げるためには、ほかのローンの返済を進めて、借り入れできる枠を大きくすることも有効です。
また、クレジットカードのキャッシング枠やカードローンの上限額など、審査に通過したけれど使っていない借り入れ枠がある方もいるかもしれません。利用できる枠があるとマイカーローン(自動車ローン)の審査が不利になることもあるため、使っていないのであれば枠を削ったり解約したりしておくといいでしょう。
7-8 信用情報がクリーンになったタイミングで申込む
個人信用情報機関に登録された金融事故の情報は、いつまでも消えないわけではありません。時間はかかりますが、情報がクリーンになってから申込みましょう。
日本での信用情報機関は3社あり、どの社の情報を利用するかは金融機関によって違います。情報の保存期間については、おおよそ5年経過すれば消えることが多いです。債務整理については期間が長めで、登録が消えるまでに7年ほどかかります。
信用情報については、情報機関に対して開示請求をすることで内容を確認できます。申込む前にチェックしてみましょう。
8. マイカーローン(自動車ローン)の申込みから車の購入までの流れ
マイカーローン(自動車ローン)は、銀行など金融機関が提供するローンと、自動車販売店を通じて信販会社と契約をするディーラーローンの2種類があります。
銀行系のマイカーローン(自動車ローン)を利用するときの一般的な流れについて見ていきましょう。具体的な手順は、以下のとおりです。
- 自動車販売店に車の見積もり金額を出してもらう
- 借入金額と返済方法を決める
- 金融機関にマイカーローン(自動車ローン)の借り入れを申込む
- 金融機関の審査
- 口座に借入金額が振込まれる
- 自動車販売店と契約し、車を購入
では、1つずつ解説します。
8-1 自動車販売店に見積金額を出してもらう
マイカーローン(自動車ローン)を利用するには、使いみち・振込先を証明する書類が必要です。そのため、自動車販売店の見積もり書を用意することになります。
購入したい車がある場合、自動車販売店に見積もりを出してもらいましょう。
1つに決められない場合は、複数の車種の見積もりを希望しても構いません。
なお、マイカーローン(自動車ローン)の借り換えの場合、現在利用中のローンの返済予定表・残高証明書・車検証の写しなどの提出も必要です。
8-2 借入総額および支払方法を決める
入手した見積内容を確認し、どの程度マイカーローン(自動車ローン)でカバーするかを決定します。一般的には購入価格の70%~90%程度をローン利用とし、残りを頭金で充当する方が多いようです。
いくら借り入れて、返済期間を何カ月にすると、毎月の返済額がどれくらいになるかを計算してみてください。ボーナス返済を利用すると、返済回数・返済額は変わります。
8-3 金融機関にマイカーローン(自動車ローン)の借り入れを申込む
書類を準備し、借入希望金額や借入期間を決定したら、ローンの借り入れを申込みます。申込みは複数の方法があり、忙しい方にとって便利なのがインターネットで、24時間都合のいい時間に申込めます。
なお正式な本審査に通過する可能性があるか確認したい方は、事前審査(仮審査)を申込むのがおすすめです。
また、車種を決定する前でも仮審査ができるローンもあります。どの車を購入するか決めきれない状態でも仮審査は可能なので、審査に通過する可能性があるか確認したい方は申込んでみましょう。
仮審査・本審査に必要な書類
基本的に仮審査のときは、提出書類は不要です。金融機関によっては本人確認書類の提出を求めるところもあります。
本審査では、さまざまな書類が必要になります。
- 本人確認資料:運転免許証、マイナンバーカード、住基カード(顔写真付き)など
本人確認資料は、申込者が本人であることを確認できるものでなければなりません。そのため、顔写真付きのものが必要とされています。ただし、顔写真付きの書類を持っていない方は、公共機関が発行した住民票などの書類(2種類)で代用できます。 - 収入確認書類:源泉徴収票、確定申告書、納税証明書、所得証明書など
返済能力を判断するためには、収入が確認できる書類が必要です。給与所得者なら、源泉徴収票や、所得証明書、納税証明書などが必要で、個人事業主の場合だと、確定申告書やその同付表、納税証明書などの提出が求められます。 - 資金使途が分かる書類:見積もり書、請求書、注文書など
マイカーローン(自動車ローン)は目的別ローンの1つであるため、決められた資金使途以外の利用を禁じています。そのため、購入する車の見積もり書や注文書、請求書などを提出しなければなりません。
8-4 金融機関の審査
マイカーローン(自動車ローン)を申込むと、金融機関で審査が行われます。返済能力に問題がなく、審査を通過した方だけがマイカーローン(自動車ローン)を契約することが可能です。
なお審査に通過したとしても、借入希望金額より少なくなることがあります。
審査でチェックされるのは、年収や勤続年数といった申込者の属性、他社の借入状況などです。
8-5 口座に借入金額が振込まれる
マイカーローン(自動車ローン)の審査をクリアすると正式契約となり、希望金額が指定した口座に振り込まれます。振込のタイミングは基本的に、契約を締結した当日もしくは翌日になることがほとんどです。
口座に振り込まれた後、銀行側が契約者名義で自動車販売店へ振込手続きを行い、支払いが完了するケースが大半です。
8-6 自動車販売店と契約し、車を購入
銀行から自動車販売店への振込が完了すると、正式に車の購入が成立します。車購入後に必要な書類を用意して、納車日を待ちましょう。
車の購入後はローン返済が始まるので、返済計画を頭に入れて返済していきます。
9. おすすめのマイカーローン(自動車ローン)5選を紹介
それでは、おすすめのマイカーローン(自動車ローン)について5つご紹介します。それぞれの特徴や、メリット・デメリットを把握し、自分に合ったマイカーローン(自動車ローン)を見つけてみましょう。
※いずれも2024年10月2日時点の内容です。マイカーローン(自動車ローン)に申込む際は必ず公式サイトで最新の情報を確認してください。
9-1 横浜銀行「マイカーローン」(自動車ローン)
横浜銀行マイカーローン(自動車ローン)は、来店不要で申込みから契約までWeb完結できる点が魅力です。
資金使途も豊富で、車の購入(中古車も可)だけではなく、ディーラーローンからの借り換えにも対応しています。そのほか、オートバイの購入費用、車検費用や修理費用、保険料や車庫の設置費などにも利用可能です。
利用できる地域が限定されていますが、条件に該当するならまず候補にいれておきたいマイカーローン(自動車ローン)です。
借入金額 | 10万円以上1,000万円以内 |
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金利 | 年0.900%~2.550%(変動金利) |
担保・保証人 | 不要 |
申込条件 | ・借入時の年齢が満18歳以上で、最終返済時の年齢が満70歳未満 ・安定継続した収入がある ・指定の保証会社の保証を受けられる ・居住地および勤務先が、神奈川県、東京都(一部地域除く)、群馬県(前橋市、高崎市、桐生市、みどり市) |
申込方法 | ・インターネット ・店舗窓口 |
返済期間 | 1年以上10年以内 |
必要書類 | ・本人確認書類 運転免許証、マイナンバーカード、住民票の写しなど ・資金使途が確認できる書類 見積もり書、注文書など ・収入証明書類(銀行側から求められたときのみ) 源泉徴収票、給与明細、確定申告書 |
9-2 りそな銀行「りそなマイカーローン」
適用される金利が4種類に分類されており、電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)を新規に購入する方は金利優遇を受けられます。
また、りそな銀行で住宅ローンを利用している方にはさらに金利優遇が適用され1.050%または2.050%で利用できる点は大きな魅力でしょう。借入金額も1,200万円までとなっていますので、高級車などを購入しようと考えている方にもおすすめです。
借入金額 | 10万円以上1,200万円以内 |
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金利 | (通常金利) 年1.350%、年2.050%、年2.950%、年3.950%(変動金利) (電気自動車・ハイブリッド自動車など) 年1.050%、年1.750%、年2.650%、年3.650%(変動金利) |
担保・保証人 | 不要 |
申込条件 | 日本国内に住んでおり、以下の条件を全て満たす個人 ・申込時の年齢が満20歳以上、満66歳未満で、最終返済時年齢が満70歳未満 ・継続安定した収入がある(学生および専業主婦は利用不可) ・指定の保証会社の保証を受けられる |
申込方法 | ・インターネット ・郵送 ・店舗窓口 |
返済期間 | 1年以上10年以内 |
必要書類 | ・本人確認書類 運転免許証など ・収入証明書類(借入希望金額が50万円を超える場合) 源泉徴収票、確定申告書 ・資金使途を証明できる書類 注文書、購入車種のカタログなど |
9-3 三井住友銀行「マイカーローン」
最短で当日に審査結果が分かることや、インターネットで24時間いつでも申込める手軽さが人気を集めています。
三井住友銀行の住宅ローンを利用している方なら、年1.5%の金利優遇が適用されますので、該当する方は候補にいれておきましょう。ただ借入可能額が300万円までとなっているため、高額な借り入れを希望している方には向いていません。
借入金額 | 10万円以上300万円以内 |
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金利 | 年2.700%(変動金利) |
担保・保証人 | 不要 |
申込条件 | 以下の条件を全て満たす個人 ・申込時に満20歳以上、満65歳以下 ・前年度の税込年収(個人事業主の場合は所得金額)が200万円以上で、安定した収入がある(年金収入のみの方は利用不可) ・保証会社の保証を受けられる ・契約時に三井住友銀行のローン契約機に来店できる ・日本国内に居住している |
申込方法 | ・インターネット ・ローン契約機 ・電話 |
返済期間 | 1年以上10年以内 |
必要書類 | ・本人確認書類 運転免許証、パスポートなど ・収入確認書類 源泉徴収票、確定申告書など ・資金使途確認書類 金額が分かる請求書や見積もり書など |
9-4 イオン銀行「自動車ローン・マイカーローン」
イオン銀行が提供するイオンアシストプランの一つとして提供されているマイカーローン(自動車ローン)です。
自動車ローンとしての金利は年3.800%〜年8.800%ですが、自動車ローンの審査に通らなかった場合は、フリーローンの利用として年3.800%〜年13.500%の金利が適用される仕組みです。
イオン銀行はネット銀行のため、申込みから契約までがインターネットで完結する点がメリットです。ただし、イオン銀行の普通預金口座を持っていることが条件であるため、申込む際には事前に口座の開設を済ませておきましょう。
借入金額 | 10万円以上700万円以内 |
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金利 | 年3.800%~13.500%(固定金利) |
担保・保証人 | 不要 |
申込条件 | 以下の条件を全て満たす個人 ・日本国内に居住している ・契約時の年齢が満20歳以上、満60歳以下 ・イオン銀行に普通預金口座を持っている ・安定かつ継続した収入がある(原則として、前年度税込み年収が200万円以上あること。年金受給者、学生、無職、専業主婦(夫)は利用不可) ・指定の保証会社の保証を受けられる |
申込方法 | ・インターネット |
返済期間 | 1年以上8年以内 |
必要書類 | ・本人確認書類 ・収入証明書類 ・資金使途が確認できる書類 |
9-5 住信SBIネット銀行「自動車ローン」
融資金額は、支払先へ振込まれる仕組みのマイカーローン(自動車ローン)です。ネット銀行ならではの低金利が魅力となっており、資金使途も幅広く設定されています。
申込時点でSBI証券の口座を保有している方や、申込前日時点でカードローンの契約者であれば年0.5%、申込前日時点で住信SBIネット銀行の住宅ローン借入残高がある場合だと年1.0%の金利優遇が受けられます。SBIのサービスを多く利用している方におすすめです。
借入金額 | 10万円以上1,000万円以下 |
---|---|
金利 | 年2.025%~4.225%(変動金利) |
担保・保証人 | 不要 |
申込条件 | ・日本国内に居住する、申込時年齢が満20際以上で、完済時年齢が満70際未満 ・毎月安定した定期収入がある ・保証会社の保証を受けられる ・住信SBIネット銀行の口座を持っている(同時申込可) |
申込方法 | インターネット |
返済期間 | 1年以上10年以内 |
必要書類 | ・本人確認書類 ・収入確認書類(借入希望金額が100万円を超える場合) ・資金使途が証明できる書類 ・支払先への振込依頼書 |
10. マイカーローン(自動車ローン)の仮審査・本審査に関するQ&A
ここでは、マイカーローン(自動車ローン)の審査(仮審査・本審査)でよくある質問を取り上げ、回答します。
不安に思っている点があるなら、ここで解消しておきましょう。
10-1 仮審査・本審査を受けたことは信用情報の履歴に残りますか?
仮審査を受けたことについては残りません。信用情報機関に登録されるのは、本審査を受けた事実です。だからといってやみくもに仮審査だけを受けることは止めましょう。
複数の金融機関を比較検討して、申込先を決めたうえで申込みを行うようにしてください。
10-2 仮審査・本審査後のキャンセルは可能ですか?
仮審査を受けた場合、金融機関等が信用情報機関に信用情報の確認を行い、その照会履歴が残ります。本審査を受け契約をした場合、詳しい契約内容やその後の支払状況などが記録されます。
まとめ マイカーローン(自動車ローン)の本審査に落ちる確率をできるだけ下げてから申込もう
マイカーローン(自動車ローン)の本審査に落ちる確率は、申込むローンの種類や申込者の返済能力などに左右されます。このため、本審査に落ちる要因を知り、しっかり対策して落ちる確率をできるだけ下げた状態で、マイカーローン(自動車ローン)を申込むことが大切です。
申込み前後の転職・離職を避けたり、必要に応じて頭金を用意したりなどして、本審査に落ちる確率を下げましょう。
また、自分に合ったマイカーローン(自動車ローン)を探すこともポイントです。ローンの比較サイトをうまく活用しながら、自分の希望に合うものを探してみてはいかがでしょうか。
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マイカーローンに関するよくある質問
ここからはマイカーローンについてよくある質問について、その回答と合わせて紹介します。
- マイカーローンにはどんな種類がある?
- マイカーローンは大きく分けて、銀行や信用金庫が提供している「マイカーローン」と、自動車販売店でローン契約ができる「ディーラーローン」の2種類があります。マイカーローンはディーラーローンに比べ低金利である一方、ディーラーローンは自動車購入と同時に契約ができる手続きのスムーズさなどに特徴があります。
- マイカーローンの金利相場はどのくらい?
- マイカーローンの金利相場は、銀行や信用金庫が提供している「マイカーローン」が1%~4%で、自動車販売店で契約ができる「ディーラーローン」が4%~8%程度になります。マイカーローンの方が比較的低金利ですが、審査に時間がかかる傾向があります。一方ディーラーローンは審査が早い一方で金利は高く設定されていることが一般的です。
- マイカーローンの審査基準とは?
- マイカーローンの審査基準は、ローンの種類や金融機関によって異なります。ローンの返済は長期になることも多いため、一般的には安定した収入があるかなど返済能力が重視される傾向です。具体的には職業・年収・勤続年数などが審査基準となります。
- マイカーローンの返済方法は?
- マイカーローンの返済方法は、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。毎月一定額を返済する元利均等返済は返済計画が立てやすい一方で返済総額は元金均等返済よりも多くなるのが特徴です。元金均等返済は元金の返済額が一定になるため返済が進むにつれて毎月の返済額が減り、返済総額も抑えられるのが特徴です。
- マイカーローンのお金を借りるまでの流れは?
- まず利用するマイカーローンに申込みます。その後、仮審査・本審査を通過することで契約手続きが可能になります。審査によって契約者の借入可能額の上限が決まり、指定の口座に振り込まれます。
- マイカーローンを利用するには保証人が必要?
- マイカーローンを利用する際、一般的に保証人は必要ありません。しかし、契約者に返済能力がないとみなされた場合、保証人が必要となることがあります。保証人は収入が安定している人や過去に返済遅延や未払いなどがない人を設定するようにしましょう。
- マイカーローンの借り入れまでの日数はどのくらい?
- 借り入れまでの日数は、マイカーローンの種類や金融機関によって異なります。銀行や信用金庫が提供している「マイカーローン」は申込みをしてから融資が実行されるまでに2週間ほどかかります。自動車販売店でローン契約ができる「ディーラーローン」は、購入する車を担保にするため、比較的早く借り入れることができます。
ライター紹介
- 氏名
- 新井 智美(あらい ともみ)
- 保有資格
- ファイナンシャルプランナー(CFP®)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
- 主なキャリア
- コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)を行う他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に金融メディアへの執筆及び監修も行い、現在年間200本以上の執筆及び監修をこなしている。これまでの執筆及び監修実績 は1,500本以上。
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