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【第11回】不動産担保ローンとは?メリット・デメリットと取り扱う金融機関

2020年09月07日
不動産担保ローンとは?メリット・デメリットと取り扱う金融機関
「不動産担保ローン」という言葉を聞くと、なんとなくイメージはできるものの、具体的な内容は分からないという方もいるでしょう。不動産担保ローンは通常のローンと比べて、どのような良さや注意点があるのか気になる方もいるかもしれません。そこで今回は、不動産担保ローンの基本的なポイントを紹介します。不動産担保ローンならではのメリットとデメリットも、併せてチェックしていきましょう。

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    1. 不動産担保ローンとは

    そもそも不動産担保ローンとは、不動産を融資の担保にしてお金を借りるローンのことです。担保とは、お金を借りた債務者が何らかの理由で返済をしない場合に、代わりに弁済できるもののことを言います。不動産担保ローンの担保にできるのは、建物や土地、マンションなどの不動産です。金融機関のなかには、別荘をローンの担保にできるところもあります。ローンの担保にする不動産の名義は、基本的にお金を借りる本人の名義です。

    しかし、場合によっては債務者本人の親族や法人の名義でも、不動産担保ローンの担保にできます。また、お金の使い道である資金使途が自由な商品が一般的です。ただし、個人事業や会社などに使用する事業性資金は、法人向け専用の不動産担保ローンがあるのでそちらを利用しましょう。

    不動産担保ローンは、一部の商品を除きおまとめローンとしての利用もできます。おまとめローンとは、複数の借り入れを1つにまとめるローンのことです。借り入れを一本化することで、金利が下がって返済総額を軽減できたり、返済先が1つになって支払い管理がしやすくなったりするメリットがあります。また、不動産担保ローンは、ほかのローンと比べると借入可能額が大きい特徴があります。

    そのため、複数の借り入れをまとめて大きな金額になったとしても、不動産担保ローンなら十分対応できるのです。いくつかの金融機関からお金を借りている方は、この機会に不動産担保ローンでのおまとめを検討してみるといいでしょう。ただし、すべての不動産担保ローンで借り入れのおまとめができるわけではありません。金融機関によっては不動産を担保にしたおまとめに対応していないこともあるので、事前にインターネットで調べたり、直接担当者に確認したりすることが大切です。

    2. 不動産担保ローンのメリット

    不動産担保ローンを選ぶメリットを3つ紹介します。

    2-1. 金利が低くなる

    不動産担保ローンは、一般的な無担保ローンよりも金利が低い特徴があります。なぜなら、不動産担保ローンは無担保ローンとは違って不動産が担保になっているため、お金を貸す金融機関からするとそれだけリスクが少ないからです。この場合のリスクとは、お金を借りた債務者が返済を滞納することを指します。担保があれば、仮に返済が滞っても不動産を競売にかけて貸し出したお金を回収できるという仕組みです。具体的な金利は金融機関によって異なるので、ここでは「三井住友銀行」と「楽天銀行」の不動産担保ローンの金利を紹介します。なお、商品情報は2020年8月時点のものとなります。

    まず、三井住友銀行の無担保ローンの金利は5.975%であるのに対して、不動産担保ローンは2.775%(保証料外枠方式)です。楽天銀行の無担保ローンの金利は1.9%~14.5%ですが、不動産担保ローンは0.68%~9.44%です。いずれも不動産担保ローンの金利のほうが無担保ローンよりも低いことがわかります。金利が低いと、そのぶんだけ借入期間中に支払う利息額が少なくなります。つまり、低金利なローンを選べば返済総額を抑えられるということです。金利の低さを優先して借り入れをしたい場合は、無担保ローンではなく不動産担保ローンを選ぶといいでしょう。

    2-2. 借入可能額が大きくなる

    不動産担保ローンは、無担保ローンよりも大きな金額の借り入れをしやすい特徴があります。無担保ローンの一般的な借入可能額は、どれだけ多くても1000万円ほどです。しかし、不動産担保ローンは1億円以上借りられることもあります。金融機関によっては、不動産を担保にすれば10億円程度ものお金を貸し出すところもあります。希望する借入金額が大きい場合は、無担保ローンよりも不動産担保ローンのほうが便利に感じるかもしれません。ただし、借り入れには審査があります。担保にする不動産の価値や金融機関の評価によっては、大きな金額が借りられないケースもあるので注意が必要です。

    2-3. 長期間借りられる

    不動産担保ローンは、返済期間を長く設定できるのがポイントです。利用する商品によって違いはありますが、20年や30年、35年などの長期にできるケースも多いです。返済期間が長くなるほど、月々の返済金額が少なくなるメリットがあります。ただし、借入期間が長くなるので元金に対して発生する利息額が増えるデメリットがあります。長期間にわたる返済計画を検討する場合は、メリットとデメリットを踏まえたうえで慎重に判断するようにしましょう。

    3. 不動産担保ローンのデメリット

    続いて、不動産担保ローンを利用した場合のデメリットを4つ紹介します。

    3-1. 返済できなければ不動産を失う

    万が一、不動産担保ローンを何らかの理由で返済できなければ、担保にした不動産を失うことになります。不動産を担保にしてローンを組むためには、建物や土地などに対して抵当権や根抵当権の登記を行わなければなりません。登記をすると、お金を貸した金融機関は当該不動産を競売にかける権利を得ます。債務者が不動産担保ローンを滞納して、金融機関が「このままでは貸したお金が返ってこない」と判断すると、担保にした不動産の売却を打診されます。

    仮に、この打診を無視し続けると、金融機関によって不動産が強制的に売却されてしまうケースもあるのです。不動産担保ローンには無担保ローンにはないメリットがありますが、最悪の場合、住む場所を失うかもしれないことをきちんと理解しておきましょう。

    3-2. 融資までの時間が長い

    不動産担保ローンは、申込みをしてから実際に融資を受けるまでに1週間~2週間かかるのが一般的です。なぜなら、不動産の価値を金融機関が評価するためには、ある程度の時間が必要だからです。カードローンやキャッシングなどは申込みをしたその日に借り入れできることも多いですが、不動産担保ローンは素早く借り入れはできません。したがって「今すぐにお金を用意しなければいけない」という場合は、不動産担保ローンの利用は向いていないと言えます。

    3-3. 手数料がかかる

    不動産担保ローンならではの特徴ですが、借り入れ時にさまざまな手数料がかかります。具体的には、融資の事務手数料や不動産の鑑定費用、抵当権・根抵当権の登記費用、印紙代などの手数料が発生します。借入先の金融機関によって手数料の金額は異なりますが、場合によっては手数料だけで数十万円の費用がかかることもあるほどです。

    不動産担保ローンは、低金利でお金を借りられます。しかし、借入時に手数料がかからないカードローンやキャッシングより必ずお得になるとは限りません。お得に借り入れをするためには、不動産担保ローンとカードローン、キャッシングなどの無担保ローンのどれを利用したほうがいいかしっかり計算する必要があります。自分で計算するのが難しい場合は、借り入れを検討している金融機関の担当者に相談するとよいでしょう。

    3-4. 中途解約時に違約金が発生することも

    不動産担保ローンのなかには、契約の途中で解約した場合に違約金の支払いが必要になるものがあります。金融機関によって対応は異なりますが、一般的には残りの借入金額に対して数%の違約金を請求されます。とはいえ、すべての金融機関が中途解約時の違約金を請求しているわけではありません。融資の条件は金融機関ごとに違うので、不動産担保ローンを検討するときは契約内容の細部まで必ず確認しましょう。

    4. 不動産担保ローンを提供している金融機関

    不動産担保ローンを利用したいものの、どの金融機関で申し込めばいいか迷う方もいるでしょう。ここでは、金融機関ごとの不動産担保ローンの特徴を紹介します。

    4-1. 銀行

    不動産担保ローンに限ったことではありませんが、銀行は審査が比較的厳しい特徴があります。審査に通過しなければローンを組めないので、申込みをしても借り入れできないケースがあるのです。また、銀行の不動産担保ローンは、借入申込みをしてから手元にお金が届くまでに時間がかかりやすいことも覚えてきましょう。そのほか、借りるお金の使い道が銀行によって限定されていることもあります。たとえば、相続税の支払いや不動産の購入などには、不動産担保ローンで借りたお金を使えないルールを定めている銀行があります。

    銀行ごとに資金使途に関する規則は違うので、このあたりも含めてよく比較検討することが大切です。一方、銀行の不動産担保ローンは、後から紹介するノンバンクよりも金利が低いメリットがあります。加えて、ローンの契約にかかる各種手数料も安いです。利用者からすると銀行の不動産担保ローンは少しハードルが高いものの、金利や手数料が低いのがポイントです。時間に融通が効く場合は、銀行の不動産担保ローンを検討してみるといいでしょう。

    4-2. ノンバンク

    そもそもノンバンクとは、銀行以外の金融機関のことです。たとえば、消費者金融などがノンバンクに該当します。預金業務に対応しておらず、不動産担保ローンやカードローン、キャッシングなどを提供しているのがノンバンクと考えるといいでしょう。ノンバンクの不動産担保ローンは、銀行よりも金利が高い特徴があります。高金利のローンは、毎月の返済額はもちろん、返済総額も高くなりやすいので注意が必要です。一方、審査のスピードが早い特徴があります。「できるだけ早く手元にお金が欲しい」という人は、ノンバンクの利用を検討するといいでしょう。

    また、ノンバンクは担保にする不動産の評価が高めの傾向があります。加えて、独自の基準で審査をするところもあるので、融資限度額が高くなりやすいです。金利をそこまで気にせず、スピード感がある融資を求める場合や審査の柔軟さで不動産担保ローンを選びたい場合は、ノンバンクでの申込みが適しているでしょう。

    大口の借り入れをするならよく比較検討を

    不動産担保ローンは一般的なローンよりも借入可能額が大きく、長期間にわたってお金を借りられる特徴があります。ただし、不動産担保ローンを利用して大口の借り入れをする場合は、後悔しないようにできるだけ慎重に検討する必要があります。自分の借入希望額や条件などを元に、いろいろな不動産担保ローンを比較したうえで、自分にとって最もお得なローンを選びましょう。また、数ある金融機関から最適な不動産担保ローンを見つけるのは簡単ではありません。そんな時は「カードローンプラス」を活用してみてください。

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    ライター紹介

    氏名
    丸岡日向子
    主なキャリア
    地方銀行で1年強勤務した後、税理士事務所で1年弱働く。その後、フリーランスのライターとして起業する。
    銀行業務検定やFP3級、日商簿記検定2級などの資格で得た知識を最大限に生かしながら、金融系の記事を中心に日々執筆活動に励む。

    不動産担保ローンに関するよくある質問

    ここからは不動産担保ローンについてよくある質問について、その回答と合わせて紹介します。

    不動産担保ローンの金利相場はどのくらい?
    不動産担保ローンの金利相場は金融機関の種類によっても異なります。銀行の不動産担保ローンは、1%~9%程度が相場です。一方、ノンバンクは2%~15%程度です。銀行の方が金利相場は低いですが、審査基準が厳しく、審査に時間を要する傾向があります。ノンバンクは比較的に審査がスムーズに行われる傾向があります。
    不動産担保ローンの審査基準とは?
    不動産担保ローンの審査基準は、一般的に「返済能力があるか」、「担保となる不動産にどのくらいの価値があるか」になります。金融機関としては融資したお金が問題なく返済されるかは重要となります。また、金融機関は担保となる不動産に抵当権を設定します。担保となる不動産の価値に応じて融資金額も決まるため、重要な審査項目となります。
    不動産担保ローンの返済方法は?
    「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。元利均等返済は毎月の返済額が一定となる返済方法で、返済額が一定のため返済計画が立てやすいですが元金均等返済よりも返済総額が多くなります。一方、元金均等返済は毎月の返済額のうち元金の部分が均等となる返済方法で、当初の返済額は多くなりますが返済が進むにつれて減少します。
    不動産担保ローンでお金を借りるまでの流れは?
    まずは申込みをします。申込み後、金融機関で仮審査・本審査を行います。一般的に、本審査にあたり申込書や必要書類(本人確認書類、収入証明書、登記事項証明書や不動産売買契約書など物件に関する書類など)を提出します。審査に通過後、契約を締結し、指定口座に入金がされます。なお、審査結果に応じて本人の借入可能額の上限が決まります。
    不動産担保ローンを利用するには保証人が必要?
    不動産担保ローンは、不動産を担保として提供しているため、一般的には保証人は不要です。ただし、契約者の返済能力や不動産の価値次第では保証人を求められるケースがあります。また、契約者以外が所有する不動産や、契約者と契約者以外が共有名義で所有する不動産を担保として提供する場合は、保証人を求められることが多い傾向です。
    不動産担保ローンの借り入れまでの日数はどのくらい?
    不動産担保ローンの借り入れまでの日数は金融機関によって異なります。一般的に、銀行では2週間~1ヵ月程度、ノンバンクでは数日~1週間程度となります。不動産担保ローンは、他のローンと異なり不動産の価値も評価する必要があるため借り入れまでに日数を要します。

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    氏名
    丸岡 日向子(まるおか ひなこ)
    主なキャリア
    地方銀行で1年強勤務した後、税理士事務所で1年弱働く。その後、フリーランスのライターとして起業する。 銀行業務検定やFP3級、日商簿記検定2級などの資格で得た知識を最大限に生かしながら、金融系の記事を中心に日々執筆活動に励む。
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